貸借対照表と損益計算書について、私たちの体質改善と同じ用語を使い分かりやすく説明しています。
これを読めば貸借対照表と損益計算書のつながり、そして儲かる会社の体質はどういったものなのか、すっきりと理解できます。
目次
はじめに
今回は、簿記を知らない方向けや知識が浅い方向けに書きました。
数字ばかりで嫌気がさしていらっしゃる経営者も多いと思います。
これを読んで一人でも多く、数字に強い経営者になって頂きたいとの思いを込め書きました。
専門用語の壁
事業を始めたはいいけれど、ただでさえ数字で追われているのに用語まで分かりづらいと感じていませんか。
例えば、
BS(ビーエス):貸借対照表
PL(ピーエル):損益計算書
これらは会社の体質を表す用語です。
上記はほんの一例ですが、事業を始めると避けては通れない難しい用語ばかりでうんざりという方も多いと思います。
少しでもイメージしやすいよう、次からはその用語がどんな役割をしているのか、私たちの体に例えた用語を使って見ていきましょう。
用語の解説
BS(ビーエス):貸借対照表とは
ずばり会社の基礎体力です。
足腰が強い、筋力が少ない、体脂肪が多いなど今までの生活習慣の蓄積が貸借対照表なのです。
PL(ピーエル):損益計算書とは
ずばり活動量や運動量です。
活動量が多いと筋肉(利益)になります。
一方で活動量が少ないと脂肪(赤字)になります。
筋肉や脂肪は基礎体力としていい方向にも悪い方向にも蓄積されていくのです。
そして筋肉が増えると基礎代謝が上がります。
この基礎代謝は事業でいうと、余分な負荷を体にかけなくても自然と利益を生み出せる体質のことです。
儲かる会社のBSとPLの相関図
体の言葉で表すととてもすっきりと頭に入ってきますよね。
次に、会計ではBSとPLにはこのような相関関係が成り立っています。
これも私たちの体の用語も交えて説明していきますね。
筋肉タイプのBSとPLの相関図
ここでのポイントは利益=筋肉です。
筋肉は基礎体力を向上させ、会社の体力をUPさせてくれるものなのです。
利益を生み出し続ければ、外的要因に左右されない丈夫な体質の会社を作っていけます。
BSの資産は、これまでの生活習慣でいいところの蓄積。
BSの負債は、これまでの生活習慣で悪いところ弱いところの蓄積。
BSの純資産は、良いところも悪いところも含めた基礎体力です。
PLの売上、変動費(仕入)、粗利はいずれも活動量です。
余談ですが、売上高も大事ですが、粗利が一番大事です!
これはこちらの記事を参考してください。
月次決算とは|経営者が知るべき3つの重要性を徹底解説!
PLの固定費は、活動を維持するための最低限の生活費です。
PLの粗利が固定費よりも多いと利益が生み出されます。
PLの粗利が固定費よりも少ないと赤字となります。(下図参照)
脂肪、肥満型タイプのBSとPLの相関図
ここでのポイントは赤字=脂肪です。
赤字は基礎体力を低下させ、会社の体力を衰えさせていきます。
老化現象ですね。
赤字を出し続ければ、外的要因に左右されやすく倒産しやすい体質の会社となっていきます。
会社が丈夫で長生きする体質になるために|3つのポイント
経営もご自身の体の事と一緒です。
自分の体をより良くしていこうと思うならまずどんな行動に移しますか。
事業も一緒で、経費を見直したり、売上を増やすためにどうするかを考えたりしますよね。
体をより良くするためには運動をして筋力をつけていかなければいけないのは周知の事実かと思います。
会社でも必ず一つ押さえていただきたいことがあります。
会社が丈夫な体質で長く生きていくためには、利益を生み出すことが必須となります。
この利益というのは上の表でいう、筋力です。
すなわち活動から生み出されるもので、基礎体力をつけ丈夫な体質としてくれるものです。
分かりやすく3つのポイントにまとめました。
①良質な筋肉を作ること
②基礎代謝をあげること
③基礎体力を向上していくこと
上記の3つのポイントを実践していくためには、
①筋肉を作るためにはどのようなトレーニングを取り入れるか
②筋肉を強化する仕組み(脂肪を作らない仕組み)を常に考える
③基礎体力を強化するための間接的な投資について
ね、経営は体質改善と似ていると思いませんか。
そしてBSとPLもこれを反映している表なのです。
最後に
体質改善と経営や事業の考え方は似ているところが多いです。
事業だと脂肪は?筋肉は?BS?PL?
また忘れたころに見返して頂ければより記憶に定着してくれることでしょう。
数字は羅針盤、強い味方となってくれるはずです。
これを読んでいただいた経営者の皆様が少しでもよりよい経営が行えるお手伝いが出来れば光栄です。