インボイス制度が2023年10月1日より施行されました。
いつか、そのうち、などと思っていた課税事業者・免税事業者の方もいると思います。
10月1日以降もインボイス制度の登録申請を行えば、「適格請求書発行事業者」になることができますが、申請・届出にルールが設けられました。
今回は、申請・届出をいつまでにしたら、いつから登録日となるのか、を具体例をもとに見ていきましょう。
はじめに
消費税に関する届出書については「当該課税期間開始の日の前日」に設定されているものが多いです。
言い換えると、当期に提出しても当期から適用できる制度が少ないとも言えます。
インボイスの登録については、これまでは何かと猶予規定が出ていたので、
2023年10月1日以降も、「提出した日＝登録日」になると思われている方もいるかもしれません。
しかし、10月1日以降、この届け出について、新たに15日前ルールなるものができました。
申請しても、すぐには登録日とならないので、まだ登録していない事業者は注意が必要です。
それでは次から15日前ルールを詳しく見ていきましょう。
15日前ルールとは
インボイス登録申請は課税期間の初日から起算して15 日前の日までに、登録申請書を提出しなければならなりません。
登録希望日から登録を受ける場合は、提出日から15日以後の日で、事業者が希望する日を記載することになりました。
ちなみに、登録を取り消す場合の届出書の提出期限についても同様となっています。
やっぱりやめたという方、特に注意が必要です！
やめたいのに、提出期限までに申請が間に合わなかったら、来年も一年間、消費税の納税義務者となってしまいます。
それでは、具体的に、１５日前ルールの数え方をカレンダーを例に見ていきましょう。
2024年1月1日から登録・取消を受けたい場合
結論から言うと、2023年12月15日（金）までに窓口に届け出るか、郵送なら必着となるように提出しましょう。
もう少ししたら、事例がでてくると思いますが、今は断定した日付が言えないので早めの日を設定してます。
というのも、消費税法施行令等の一部を改正する政令要綱では（15日前ルールのこと）
となっています。
2024年1月1日から単純に土日を含め15日遡って数えると、12月18日（月）が15日目になり、その前の日なので12月17日（日）となります。
しかし、税務署は土日祝祭日は開いていません。
今までのなんとなく知っている情報や知識だと、国税通則法の10条の2項の情報でしょうか。
お休みの日に当たるときは、翌営業日みたいなのがあったかと思います。
国税に関する法律に定める申告、申請、請求、届出その他書類の提出、通知、納付又は徴収に関する期限（時をもつて定める期限その他の政令で定める期限を除く。）が日曜日、国民の祝日に関する法律（昭和二十三年法律第百七十八号）に規定する休日その他一般の休日又は政令で定める日に当たるときは、これらの日の翌日をもつてその期限とみなす
そうすると、12/18（月）でいいのではとなりますよね。
しかしNo.6629 消費税の各種届出書の中の、下の方（注6）
ここでは、該当日が日曜日等の国民の休日等に当たる場合であっても、その日までに提出がなければ、
と記載があります。
一般的に、消費税法の方が優先されると思うので、
今のところ、2023/12/15（金）までに届け出ていれば、大丈夫なのかなという結論に至りました。
記入漏れ・誤記入で審査が通らないことも
あとは、記入内容に漏れや間違いがある場合、審査が通らず、申請をし直す必要が出てきます。
申請をし直す場合、登録完了までに想定以上の時間が掛かってしまいます。
この辺も考慮して、早めに提出してもらえたらいいと思います。
インボイス申請の提出先
適格請求書（インボイス）発行事業者のを交付してもらうためには、納税地を所轄する税務署に登録申請に行く必要があります。
その他、登録申請手続等は、「e-Taxソフト」のほか、パソコンを利用して申請する「e-Taxソフト(WEB版)」及びスマートフォンやタブレットを利用して申請する「e-Taxソフト(SP版)」により行うこともできます。
ただし、申請書を郵送で送る場合のみ注意してください。
納税地を所轄する税務署ではなく、インボイス登録センターへ送付となります。
まとめ
通常、登録通知が届くまでの標準的な期間は約１か月と言われています。
インボイスの登録番号通知書が届くまでは、請求書に「申請中」などと記載しておけば問題ありません。
余裕を持って申請してくださいね。
