銀行から借り入れた時の仕訳を実際の融資計算書を見ながら解説していきます。
はじめに
銀行からの借入時、悩むのは信用保証料などの処理ではないでしょうか。
実際の融資計算書を見ながら一緒に仕訳を見ていきましょう。
実際の融資計算書
小さな雑貨店屋さんの借入時のものです。
借り入れた場合、このような融資計算書がお手元にあると思います。
■借入1,000,000円
■利息632円
■印紙代1,000円
■その他印紙代4,200円
■保証料13,521円
これをみながら実際に仕訳をしていきましょう。
保証料の仕訳
借入金|借入時の仕訳
参考までに、図のような補助科目を作成すると毎月の仕訳が楽になります。
借入金|毎月の返済仕訳
長期借入金の補助科目に元金を記入しておくと、なぜ便利かというと、
銀行預金から入力していく場合、返済の行はトータルの返済金額18,696円とのみ記入されています。
補助科目に元金が記入してあると差額が利息となり資料を見る手間が省けるからです。
上記は、元金均等返済の場合です。
借入金|保証料の決算仕訳
上記図のように、長期前払費用の補助科目を作成していると、決算のたびに資料を見る手間が省けます。
今見てて気づきましたが、59か月も一緒に補助科目に入力しておいた方が良さそうですね。
長期前払費用から当期分1,604円を支払手数料として費用化します。
次に、向こう1年分2,750円を長期前払費用から前払費用として振替えます。
決算や毎月の処理の手間が省けるように勘定科目や補助科目で工夫しておくのがお勧め
翌期以降の保証料の仕訳①
厳密にいうと、長期前払費用から向こう1年分を前払費用に振替る処理が必要となりますが、
長期前払費用がなくなるまでは、前払費用の2,750円の金額は変わることはありませんので、
長期前払費用を直接減らしていきます。
ピンとこなかった方は下記のように原則通り2行仕訳をしてもOKです。
前払費用が同額で相殺できるので、結局は上の仕訳と同じことになります。
翌期以降の保証料の仕訳②
返済回数が残り16回を切ると、長期前払費用で全額振替ができなくなるため、前払費用から振替えます。
その場合でも、決算のタイミングで返済回数が12回をきっていないので、支払手数料は12か月分の2,750円と毎期の金額と変わりません。
楽な仕訳方法としては、まず借方の支払手数料2,750円と仕訳をします。
次に、貸方の長期前払費用で残っている全額を記入します。
最後、残額を前払費用とします。
これが一番楽な方法だと思います。
さいごに
いかがでしたか。
少しでも仕訳や経理の参考になれば幸いです。