それでもまだ自分で記帳をしますか?経理に時間をとられ売上が伸びない経営者の3つの特徴

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記帳についての考え方を書きました。

経営者の方ご自身で記帳をされている方で、時間がかかり面倒だと思われている方。

これから先もその限られている時間を記帳に費やしますか?

はじめに

最近ではクラウド会計や、通帳をそのまま読み込むなど便利な記帳スタイルが流行してきました。

税理士事務所などでも導入しているところも沢山あります。

会計のIT化。記帳の時代はコンピューターでもできる時代になりつつあります。

経営者の皆様もなんとなく聞いたことがあるとは思いますが、

今回はそのことは一旦おいておき、記帳に関して私の意見を書かせてもらいました。

経理に時間がとられ売上が伸びない経営者の3つの特徴とは

確定申告時期に様々な方を見てきましたが、このような考えの経営者も多くいらっしゃいました。

1.経理や申告作業は、その気になれば期限内に終わるものと思っている
2.税理士費用の高い報酬しか見えていない
3.費用対効果(自分の価値)を意識していない

ぎりぎりになって終わらず、ご依頼される経営者の方もいらっしゃいます。

引き受ける税理士(かく言う私)も夜な夜な作業でかなり辛い思いをした事があります。

結果的に利益が出たとしてももう何も手が打てません。

なぜか、それは事業年度が過ぎているのですから。

月々の税理士費用を払ってでも、経理を外注していれば節税提案も沢山できた事でしょう。

このような場合で税金を沢山払うことになったケースについては、

もっと早くにご相談や依頼をしてくれていれば、税金も抑えられお互いにWinWinだったのにな、と思ってしまいます。

記帳についてプロの税理士でもどのくらい時間がかかるか知っていますか?

突然ですが、記帳ってプロの税理士でもどのくらい時間がかかるか知っていますか?

領収書やレシートから記帳するとなると、ざっと1分くらいはかかります。

まず内容をざっとみて、

1.日付を入力
2.勘定科目を決めるため、何を買ったか見る 
3.勘定科目を入力
4.購入したお店と内容を入力

レシートなどによっては、日付の位置が分かりづらいもの、勘定科目の目処をつけるのに時間がかかったりすることもよくあります。

もしこれが一カ月単位で60枚、いや一年単位となって720枚あったらどうでしょう。

1分×60枚=60分(1時間)

1時間×12ヵ月分=12時間

この他にも、

・売上の伝票入力
・仕入の伝票入力
・売掛金の入力
・買掛金の入力
・入金の管理
・出金の管理
・減価償却資産についてチェック
・確定申告書として全体的なチェック

まで加わります。

税理士でも上記のような確定申告作業は、一日がかりで行います。

税理士はいいのです。この作業が売上となるのですから。

経営者の皆様はどうですか。

お一人でされるとなると、一日がかりでは到底終わらないでしょう。

その間、ご自身の事業に関することが停滞してしまいます。

また簿記の出来るバートを雇って日々の経理をお願いする手もありますね。

そのパートさんへの月の給料はどのくらいになりますか。

月5万円位から8万円払うでしょう。

そのパート作業をご両親、または配偶者やお子様などにお願いして給料を支払うのが、所得も分散されいい方法かと思います。

しかし全て自分でされる一人経営者の方も沢山いらっしゃると思います。

悩む時間がもったいない!

どうせなら経理という作業を外注に出してみて下さい。

「費用対効果」を意識し、その空いた時間を有意義な時間にあててください。

もちろんリフレッシュする時間に充てても家族サービスに充ててもOK。

結果的に、売上が伸びている経営者の方も多くいるのです。

税理士報酬とその費用対効果について

これについても気になるところかと思います。

税金と税理士費用のみを着目した具体例を見てください。

節税提案がキャッシュを必要とするものか、そうでないかによってもかなり違う結果となります。

ざっくりとした具体例ですが今回はキャッシュが出ていかない、節税提案を想定しています。

具体例1

例1-1)利益100万円、税理士報酬 なし

税金:100万×15%=15万

出費:15万円の税金が出費となります。

例1-2)利益100万 税理士費用 年間50万

50万円も経費ですので、利益100万は50万円=50万円

節税提案:利益を極力0円に近づける

税金:0円×15%=0円

出費:税理士費用の50万

※利益100万円の場合:所得税や住民税などのトータルの税率(実効税率)は約15%

具体例1)の結果

15万-50万=マイナス35万の損

税理士費用の分を回収できていません。

具体例2

例2-1)利益500万円、税理士報酬 なし

税金:500万×23%=115万

出費:115万円の税金が出費となります。

例2-2)利益500万 税理士費用 年間50万

50万円も経費ですので、利益500万は50万円=450万円

節税提案:利益を極力0円に近づける

税金:0円×23%=0円

出費:税理士費用の50万

※利益500万円の場合:所得税や住民税などのトータルの税率(実効税率)は約23%

具体例2)の結果

115万-50万=マイナス65万の得

税理士費用の分を回収できました。

 

上記をみてお分かりのように、節税効果と税理士費用にも損益分岐点があるということです。

しかし、上記でも触れましたが、経理を外注することで売上を上げることに専念できる時間が得られるわけです。

また経営上の問題にも強い味方となってくれるのが税理士です。

この損益分岐点があることも知っておくのと同時に、伸びていくためには何が不要で何が必要かを見極めていってください。

参考:三井不動産リアルティ

節税について関連記事はこちら
法人の節税対策|経営者必見!3つのポイントを押さえすっきりわかる解説

おわりに

いかがでしたか。

私自身この仕事をするにあたり、経営者には「数字に強い経営者」になっていただきたいと思っております。

経理ができる=数字に強いと思われている方が本当に多いです。

決してイコールではないのも事実です。

ご自身の事業にある程度利益が見込めそうなら、経理は外注し売り上げを伸ばすことに専念してください!

若しくはパートを雇うでもいいです。

これから伸びしろが沢山あるあなた自身の会社であり、事業です。

大切なあなたの時間を経理で費やしたらもったいないです。

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この記事を書いた人:税理士 大森順子

大森会計事務所 代表の大森です。 税金のこととなると途端に難しい言葉や税率が飛び交う世界。 ブログで税金の事を分かりやすく丁寧に説明しています。 「税理士をもっとより身近に!」感じてくださいね。

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