開業前のフリーランス必見|知らないと怖い青色申告が無効になる事実とは

開業前のフリーランス必見|知らないと怖い青色申告が無効になる事実とは
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開業しようと考えている方、開業後の税務調査で、開業前にある事実が分かると、青色控除の65万円が受けられなくなるのをご存知ですか?

税理士においても損害賠償が発生している事例があるので、開業前に知っておくべき内容です。

はじめに

これを読まれている方は、青色申告の控除を受けるための申請書は、開業日から2か月以内に提出する必要があるのはご存知でしょう。

その青色を期限内に提出したとしても、取り消しになる事由があるのです。

どんなことで取り消しになる恐れがあるのか、または事例があるのかを見ていきましょう。

青色申告が無効となった事例|所有物件を賃貸に出してた場合

特にサラリーマンから個人事業主へ転身する場合には、要注意です。

開業前に自分の所有している物件を賃貸に出している場合もあると思います。

賃貸に出した日が開業とみなされますので、本来はこの時点で青色申告の申請書を提出する必要があります。

しかし、申請しておらず、数年後にフリーランスに転身。

いざ開業し青色の控除を受けようと思っても、青色の控除は受けられないのです。

税理士でも、打ち合わせでこの事実を聞き逃し、実際に損害賠償を受けているケースがあるくらいです。

知らずに青色申告の控除を受けている場合

自分が所有している物件を賃貸に出した日から個人事業主になるなんて思ってもみなかった、という方も少なくないと思います。

また、知らずにフリーランスの仕事を始めた日から青色申告の承認を受けた方もいるかもしれません。

どういった対応がされるのかを見ていきましょう。

「青色申告の承認申請書」の提出はなかったものとして取り扱われる

怖いのが、開業してから数年後に税務調査があった場合です。

「青色申告の承認申請書」の提出がなかったものとして取り扱われます。

開業前のフリーランス必見!開業前のある事実で青色申告が取消しとなる

図解のように、税務調査がある5年後の事業年度まで利益が出ていて、全てに65万円控除を使っていると考えるとおそろしいですね。

税務調査後の青色申告承認申請書の提出について

「青色申告承認申請書」が提出されていなかったものとして取り扱うので、税務調査などで指摘された後、すぐに「青色申告承認申請書」は提出できます。

提出した事業年度の3月15日まででしたら、その事業年度からの申告で適用できますが、3月16日以降でしたら、翌事業年度からの適用となります。

因みに、「青色申告承認申請書」が取消された場合は、1年間は再申請しても却下されますが、これはそもそも提出していないので、期限は関係ありません。

対応策はあるのか

本当は解決策があればすぐにでもお教えしたいですが、こればかりは何とも言えません。

今からでも「青色申告承認申請書」をもう一度出しなおすか、と思われるかもしれませんが、どうみても不自然ですしね。

私だったらどうアドバイスするか悩みます。

もし顧問税理士がいらっしゃる場合は、ことを荒立てたくないと思いますが、相談してみてください。

青色が取り消される場合とは

もしかしたら、取り消される事由が気になったかたもいるかもしれませんので、書いておきますね。

開業後に、下記のようなことがあれば青色申告の取り消しがされ、1年間は再申請ができないので一応覚えておいてくださいね。

1.期限後申告を2期連続で行った
2.隠蔽仮装や税務署の指導などに従わない

おわりに

いかがでしたか。

開業後すぐに税務調査が入り指摘してくれればいいですが、そのようなことはまずありません。

数年後に指摘され、開業当初から青色が取り消しになるというのは、かなりリスクが大きいです。

開業前に事前に知っておくことで、いつ青色申告の承認申請書を出せるのかが分かるのでリスクを回避できるのです。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人:税理士 大森順子

大森会計事務所 代表の大森です。 税金のこととなると途端に難しい言葉や税率が飛び交う世界。 ブログで税金の事を分かりやすく丁寧に説明しています。 「税理士をもっとより身近に!」感じてくださいね。

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